ケアプランを話題にしたときに、施設の関係者の方々も、想像するケアプランは様々のようです。
まずは、介護保険給付を受けるために必要な手続としてのケアプランを想像するのではないかと思います。要介護認定がされた後に特定施設利用契約を結んで初めて、利用者は1割負担で介護サービスを受けることが可能になります。その最初につくるケアプランがあります。また、一旦サービスが始まったとしても、その後の利用者が必要とする介護サービスは変化しますから、必要により認定を変えてもらう申請をすることもあるでしょう。その時に見直しされるケアプランがあると思います。
ケアプランには、第1表から第5表まできちんと様式があります。この前に作成されるアセスメント表もあります。これらの様式に従えばケアプランには、利用者の希望や現状を把握し、課題を明らかにし、どこまでやるのか長期目標や短期目標として狙いを定め、日々の介護サービスとして何をどのように提供するのかを明らかにすることが求められています。これらの諸条件が満たされて初めて、お客様に見せられるケアプランになるのだと思います。
一方、現場の介護サービス実施項目は、これらのケアプランとは異なるという話があります。現実には利用者の介護状態や体調はもっと変化するので、本人に合わせた介護サービスの提供は、きめ細かく計画して行かなければならないという意味もあります。あるいは現実の人員配置では理想通りにできないので、現実に実施可能なプランと言う意味もありそうです。前者のことが意識された現場のケアプランであれば「素晴らしい!」の一語に尽きます。
私たちは、現場で提供すべき、日々変わりうる介護サービス実施項目を含むプランを「ケアプラン」と呼びたいと思っています。必要に応じて日々更新されているケアプランとでも言いましょう。申請時に提出するケアプランは、その時点で今あるプランを切り出したものと考えれば良いはずです。こう考えると、「ケアプラン」は利用者お一人おひとりが、毎日あるいは週間のリズムで本当に必要とする介護サービスを全て網羅したものということになります。こうすれば、「ケアプラン」によって、提供しなければならないサービスの総量が決まります。マネジメントはここからスタートです。
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